情報(文芸系Webメディア「蓼食う本の虫」さん)

文芸系Webメディア「蓼食う本の虫」 蓼食う本の虫 (@tadeku_net) on Twitter さんに寄稿させていただいています。 短歌に踏み込みたいかた、気になったかたははどうぞご覧くださいませ。 【記事更新】短歌に興味はあるけど、何から始めたらいいのかわからな…

カーテンの汀

カーテンの汀 おお、羊飼いが吹く笛の音は遠くまで響いてやばいね、出川のようにやばいねやばいよ——そう彼は、やばいとしかいいようがないほど朗らかに笛を吹く、すると呼ばれたように冬の太陽が重たい雲間からしずかに顔を出す、それは誰が見ても北風のこと…

灯台とスプーン 第四回公演「藪に坐る人」

32~

11/19最終回を観劇。灯台とスプーンさんの演目は初見。演劇の評の言語を持たないので、とりあえず思ったままに書く。 舞台に関係ないところから始めると、朝からくそ寒い日だった。吉岡太朗さんの歌の「ハーゲンダッツ くそさむいのに」を唱えながら歩く1日…

していてさみしい

小さい頃から、どんなにちいさい飴でもただ舐めきることができなくて、すぐにごりごり噛み砕いてしまう。トローチなんかも、噛むなと言われているから噛まないだけで、ほんとうはばりばりやってしまいたい。ゆってトローチは気づいたら徐々に砕けていて口の…

億年残る

一回り離れたイトコが「えっとね、きのうのきのうのきのうのきのうにね、」と言ってきたときは、お、時間の概念が導入されたのかという気持ちになり、やがて彼女が、昨日の昨日が一昨日であること、7日前の昨日は一週間前になること、を知ってより複雑な時間…

サンボは虎を狩りたかったんだって

虎のことはよく知らないんだけど、ジャングルでぐるぐる回ってバターになったことは知ってる。それで作ったパンケーキがとってもおいしいんだって、サンボが言ってたな。//かくれんぼしたの?したのよ。誘拐は白昼最中に実行された/UFOにキャッチャーされて…

さやうなら

32~

その男と出会ったのは、とある小さなバーでのことだった。 数席しかないカウンター席の真ん中に腰掛けていたその男は、手持ち無沙汰にグラスの中の氷を回していた。 私はいつものようにカウンターの左端に座って、いつもの、を頼んだ。仕事帰りの空腹にはさ…

背びれをつまむ

無心に背中を見ていると砂漠みたいだと思う。 背中はだいたいしずかな場所で、饒舌ではないのが本来の姿だ。 人のにもたれかかったり頭をのっけたりすると、 少しの体温があり、 かといって熱を奪ったり奪われたりするほどの運動もなく、 時折風が吹いたりし…

送辞

詞書 卒業生に座ってもらうためにきいぱたんきいぱたんひらいてそしたら飽きて次第にふざけはじめるとせんせいにおこられるからまただまって並べれば整然と体育館一面の折りたたみ椅子だった。折りたたみ椅子は同じ材質同じ構造同じ色彩とこの世でもっとも人…

ないているね

32~

ないているね あ、ミミズがないているね えっ ほらミミズがないている (泣いているのか鳴いているのかは定かではないけれどないていることはたしかに(あ、息もできないくらいに苦しい日々の労働が延々と続いていることは忘れてください)(ねえねえ祝福さ…

一体の骨

一体の骨 骨盤の窪みに指をかけながら夏は暑くて少し痩せたな 院内の廊下進めば誰かしら見舞い客の顔つきをして 病状を言うときいつも「いつも噛む、大腿骨骨頭壊死って」 「恐竜がアボカド産んでも変やないやろ、どう見てもありえそうやろ」 折り曲げんでっ…

鳴き去っていきます

32~

鳴き去っていきます こお、こお、と水鳥が鳴き去っていきます うっすらとした赤さの夕方 前方不注意に漕いでいく自転車は 雨ざらしのせいで錆びついて、 重たいギアで踏み出すたびに チェーンが息苦しく音を立てます こお、こお、と水鳥が鳴き去っていきます…

砂の記憶

砂の記憶 白昼の園庭にある砂場から出でくる小さなしろい貝殻 どろだんご作って食わせるあそびかな Central Park にはない猫の糞 愛深きあなたのような公園にだらだらと影伸びてく 果てない おかあさんごっこをしている おかあさんねえちゃんいもうとあとポ…

Untitled Word

お釣りはもらって帰らんかい

32~

お釣りはもらって帰らんかい すべてに意味があるんです ペットボトルを並べるときは ラベルを正面に向けてください もちろん、もちろん お客さんが買いたくなるように 噂によれば 物品の配置を2ミリずらすだけで 購買意欲が全く変わってくるのだという (ほ…

洗って濯ぐ

洗って濯ぐ 水温はぬるめだとよく泡立ちぬ「アーリエール、ひょう、はく、ざぃプラス!」 ふくらはぎ張りつめながら河岸はあまたの人らが夕を洗う 「ベランダのタヌキ、よくみればアライグマ」 ここまで粉洗剤でやってます ドラム式洗濯機へと押し付けて規則…

ネットワークプリント「トライアングル」第一回・感想

水沼朔太郎さん企画のネットワークプリント「トライアングル」は、水沼さん含む3名の歌人による連作10首が掲載されている。なにかテーマを設けているわけではないので、連作同士に関連があるというわけではなかった。 第一回の感想を以下に。 水沼朔太郎「懸…

Untitled Event

らっこ

らっこ らっこがかわいいのでらっこと暮らし始める、でも一緒に暮らすうちに貝しか食べないこととか、仰向けにしか泳げないこととかが嫌になって、らっこのことがだんだん疎ましくなって、少し距離を置こうか、みたいな話になる。 何度かそういう話をして、…

ネットワークプリント「トライアングル」

トライアングル(第2回)の配信を開始します。プリント番号セブンイレブン:13341942ファミリーマートやローソンなど:JMPN7A3TQ8短歌連作十首屋上エデン「ピエロのルル」のつ ちえこ「相貌」水沼朔太郎「新金岡ヤンチャーズ」A4 1枚 10月12日まで— トライ…

すじこ

すじこ きらきらとあふれてしまう魚卵あまた未来秘めたるものはうつくし 「マンPのG SPOT ( ジースポ ) 」流れいつだって高めの放送禁止P音 殺されて殺されて赤い筋子 ろろろろとながれてろろっとろろろろ 女子会の明るい声でなにげなく子宮筋腫の…

Untitled Language

深夜のトランペッター

32~

深夜のトランペッター 深夜の公園でトランペッターが発光している 枝葉がまさぐりあうように交差して 鬱蒼とした夜を形成する公園の角 下手くそなんだかどうなんだか ファアともラアとも形容しがたい音のふくらみに あるはずもないトランペッターの 感情の一…

しずむまみどり

しずむまみどり 覚めやらぬ朝を寄越して深々とヘチマ一面沈むまみどり へいわ!って叫ぶとにやけてマアチャンが似てない平和祈念像やる 「かいーの」と繰り返し鳴くインコかな 鳩は白、鳩サブレーは小麦色 くれぐれもつかまらんように詠め時事よ つかれたな…

Untitled Conversation

——はい、書こうとおもいました。

兎角、書こうと思いました。 とくにこれといって決めていませんが、いろいろ書きます。 書いてほしいものもお知らせください。書きます。*1 よろしくお願いいたします。 *1:お題箱はこちらから→ 箱です