背びれをつまむ

無心に背中を見ていると砂漠みたいだと思う。

背中はだいたいしずかな場所で、饒舌ではないのが本来の姿だ。

人のにもたれかかったり頭をのっけたりすると、

少しの体温があり、

かといって熱を奪ったり奪われたりするほどの運動もなく、

時折風が吹いたりして

時が経つ。


茫茫と草も生えない白砂にうずもれているまだ硬き骨

窪みには水を溜めてみるでしょうそして舌先で掬うでしょう

だとしてもあなたは黙るいっときの無言とはもう違うちからで

大海のように眠ればうっすらとはためく背びれ そっとつまんだ

なめらかなうねりありたりはるかなる波打ち際をこの背に眺めつ

 

こちらお題箱(箱です)にいただきました「背中」より作りました。

好きなモチーフで楽しく作りました。ありがとうございました。